ボツリヌストキシン注射
はじめに
ボツリヌストキシンとは、ボツリヌス菌が作り出すタンパク質のこと。このタンパクが、神経伝達物質の放出を抑えて、筋肉の動きを抑制するのです。つまり、ボツリヌストキシンを注射すると、次のような効果がみられます。シワの改善、フェイスラインの改善、悪癖の改善、筋肉によるボリュームダウン、毛孔縮小・皮膚テキスチャーの改善など。この注射の魅力は、比較的安全であること・短時間で治療効果を実感できることです。効果持続期間は約半年ですが、繰り返し注入することで対応できますし、後戻りできる利点もあります。
上顔面のボツリヌストキシン注射
おでこ
オススメな方
•眼瞼下垂までは無いが、眉毛を挙げ、無意識におでこのシワを作ってしまう癖のある方
•おでこシワがうっすら刻まれかけている方
オススメしにくい方
•眼瞼下垂の方。ボトックスを打ってしまうと、瞼が重く感じやすくなります。これは、前頭筋(おでこの筋肉)の働きを弱めてしまい、瞼が持ち上がらなくなるためです。
•眉毛下垂の方。ボトックスを打ってしまうと、前頭筋の緊張が取れ、眉毛の位置が下がってしまいます。
•安静時でも、おでこのシワが深い方。ボトックスを打ったとしても、多くの場合、効果を実感できません。当院では、脂肪注入をオススメしております。
ご注意いただきたいこと
前頭筋の緊張が部分的に強い方では、軽度に眉毛が吊り上がった印象となることが稀にあります(スポック現象)。この場合、緊張の強い部分にボトックスを注入し、修正することが可能です。
眉間
オススメな方
•悩み事が多い・視力が悪い・育児などのストレスのため、眉間に力が入ってしまう方
•写真を撮る際、つい眉間に力が入ってしまう方
オススメしにくい方
•眉間のシワが深い方。ボトックスを打ったとしても、多くの場合、効果を実感できません。当院では、脂肪注入をオススメしております。
•役者や営業職のため、表情で感情を出したい方
ご注意いただきたいこと
おでこの筋肉(前頭筋)の緊張が部分的に強い方では、軽度に眉毛が吊り上がった印象となることが稀にあります(スポック現象)。この場合、緊張の強い部分にボトックスを注入し、修正することが可能です。
目尻
オススメの方
•笑ったり眼を開いた時、目尻にシワができてしまう方
•たれ目を作りたい方(完成度は、個人差大きいです)
オススメしにくい方
・目尻のシワが深い方。ボトックスだけを打ったとしても効果を実感しにくいです。当院では、スキンブースター(肌育注射)との併用をオススメしております。
ご注意いただきたいこと
目尻ボトックスの一番のリスクは、不自然な笑顔となってしまうことです。当院では、注入量や打つ部位はカスタマイズさせていただきます。
中顔面のボツリヌストキシン注射
鼻
オススメの方
•笑う時に顔をクチャっとさせると、鼻の上に出来るシワが出る方
•笑った時に鼻先が下方に垂れ下がる動きがある方
•笑うと、小鼻が広がり鼻の孔が大きく見えてしまう方
オススメしにくい方
•表情と関係なく小鼻が気になる方。脂肪融解注射(Fat X Core) が有効となることがあります。
•鼻のシワが深い方、ヒアルロン酸注入をオススメします。
ご注意いただきたいこと
注入量や部位により、思わぬ場所にシワが出ることがあります。このため、適度な量・部位に打つように心がけております。
下顔面のボツリヌストキシン注射
口唇
オススメの方
口をすぼめた際、シワが気になる方
オススメしにくい方
赤唇縁から鼻柱までの距離が長い方、唇が薄い方。この場合、ヒアルロン酸注入をオススメします。
ご注意いただきたいこと
注入量や部位により、口の動きに不都合が出ることがあります。このため、適度な量・部位に打つように心がけています。
口角
オススメの方
口角が下がっている方
ご注意いただきたいこと
注入量により口の動きに不都合を生じることがあります。このため、控えめな注入を心がけています。効果が乏しい場合には、ヒアルロン酸注入を併用します。
エラ
オススメな方
ズレた噛み合わせ・ストレスによる食いしばりが原因で、エラの張りが気になる方
オススメしにくい方
エラ骨が張っている方。骨切りが必要となります。
リスク
・パラドキシカルバルジング
施術から間もない、噛み締めた時の、元の状態よりも咬筋一部の膨らみが目立つ現象。
ボトックスの効きの弱い部分の筋肉が、代償的に強く収縮するために生じます。
注入後2週間経っても改善しない場合には、追加注入します。
・たるみ、頬コケ
咬筋が萎縮することによって、jowlのたるみ、頬骨弓下の凹みが目立つ現象。
これらを最小限に留めるためには、注入量を減らします。
顎
オススメの方
顎の凹凸(梅干しシワ)が気になる方
その他
ふくらはぎを細くしたい方、首のシワが気になる方、ワキ・てのひら・足裏・頭部の汗が気になる方にもボツリヌストキシン注射は有用となります。特に、手や足底への注射は痛いため、笑気麻酔や静脈麻酔を要することが多いです。
マイクロボツリヌストキシン注射とは
マイクロボツリヌストキシン注射とは、皮膚の浅い層にボツリヌストキシンを細かく注射する方法です。ナチュラルな表情を保ちながらシワを改善することが可能で、毛孔縮小・皮膚テキスチャーの改善・リフトアップを実感できます。嬉しいことに毛孔に作用するため、ニキビができにくい肌を作ることもできます。さらに、前額部、目尻、頬部にも注入することができます。

マイクロボツリヌストキシン注射では、ネックリフトを行うことができます。
上図に示したように、フェイスラインから頚部にかけて広頚筋という筋肉が存在します。この筋肉は、フェイスラインを下に弛ませる作用を持っているのです。年齢と共に硬くなってしまうと、たるみを進行させる主因となってしまいます。
ここで、広頸筋の存在する皮内にボツリヌストキシンを注入すると、小顔・フェイスラインの引き締め・首のたるみや横じわ改善などを期待することができるのです。
花粉症に対するボツリヌストキシン
花粉症は、鼻水・鼻詰まり・目の痒みといった症状をもたらす病気。日本人の大半は、この病に苦しめられているのです。そして実は、ボツリヌストキシンは、鼻粘膜の神経の働きを抑制し、花粉症の症状を軽減させる効果を持ちます。
鼻腔内にボツリヌストキシンを入れる方法には2通りあり、①ボトックス液を鼻の孔に垂らす方法 ②ボトックス液を含んだガーゼを鼻に詰める方法となります。どちらの方法でも即効性があり、花粉症の症状が出てからも治療が可能です。
鼻炎薬特有の、口や鼻の乾き感・眠気・だるさがでないため、日常生活に支障をきたす心配がありません。また、内服薬のように、花粉飛散1カ月前から予防的に始める必要がありません。
よくあるご質問
エラボトックス(エラボト)を複数回打つと、効果が長続きするようになりますか?
エラボトで、咬筋をシェイプアップさせると、身体はこの状態を記憶するようになります。このため、注射の頻度を減らすことができるようになります。▶︎効果が長続きするようになります!
ボトックスの打ち方は決まっていますか?
もちろん、打ち方は様々です。しわの寄り方、小じわの多さ、筋肉の硬さを見て、ボトックスの注入量を調整しています。
ボトックス注入後。修正はできますか?
効果が弱いor 左右差については追加ボトックス注入で対応します。効果が強すぎるトラブルについては、アセチルコリン塩化物注入で対応します。
普通にエラボトックスを打つ時、片側何単位打ちますか?また、例えば20単位2万の場合、片側or両側の料金ですか?
通常、片側で20-25単位を打ちます。料金については、クリニックまで問い合わせてください。
施術後、マッサージしても良いですか?
施術後7日間は控えてください。これは、毒素が別の領域に広がってしまうのを防ぐためです。
目の下にボトックスを注入するデメリットとは?
涙袋が小さくなること、笑った時の印象変化。目の下にボトックスを注入すると、眼輪筋に作用します。ボトックスの影響により、眼輪筋の膨らみによって出来た涙袋は、萎縮してしまいます。また、”笑う”という動作をした時、何らかの変化が出てしまいます。
ボトックスは、毎回同じ先生に入れてもらうべきですか?
予定が合う限り、同じドクターが望ましいですね。ボトックスは、注入する深さ・エリア・濃度・量により、敏感に左右されるためです。
ボトックス注入後の注意点教えて欲しいです。
4つあります、箇条書きにしますね。 ①注入部位のマッサージ禁止(1週間) ②サウナ・岩盤浴禁止(1週間) ③激しい運動禁止(1週間) ④避妊(3ヶ月程度)
額のシワは、ボトックスしか選択肢が無いのでしょうか?
ボトックスは、今のシワが、さらに深くなることがないよう、働いてくれます。しかし、「botox だけでは不十分」と感じてますよね。さて、他にどんな治療があるか….? 風船をイメージしてみると分かりやすいかも。何か注入すると、額が膨らむ結果、シワが目立ちにくくなるイメージです。この何かとは、脂肪やヒアルロン酸。ヒアルロン酸は、確実に減少していくため、一定期間で再注入の必要性があります。脂肪には生着率の問題があるものの、ツヤ出しをしてくれるメリットも嬉しいです。
このページの監修医

院長
保坂宗孝
略歴
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2006年
東邦大学医学部医学科卒業、東邦大学医療センター佐倉病院形成外科 -
2011年
大阪回生病院形成外科 -
2017年
精神神経科 -
2020年
共立美容外科分院院長 -
2022年
ガーデンクリニック分院院長 -
2023年
ガーデンクリニック本院院長 -
2025年
下北沢スキンクリニック開院
資格
- 日本形成外科学会認定形成外科専門医
- 日本美容外科学科認定美容外科専門医(JSAPS)
- 精神保健指定医
所属学会
- 日本形成外科学会
- 日本美容外科学会(JSAS,JSAPS)
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