裏ハムラ法
注入治療や脱脂術(いわゆるクマ取り)だけでは、特に目頭側(内側)の靭帯シワが残ってしまうケースがあります。これの正体は、Tear trough ligament やOrbicularis retaining ligamentと呼ばれる靭帯の輪郭が、皮膚にうっすら見えてるものです。
過剰に脱脂だけされてしまうと、ハムラ法ができなくなってしまうことも多いです。
クマ治療を悩まれた時点で、ぜひご相談ください。

裏ハムラをオススメしたい方
・目の下の膨らみはもちろん、その下の凹みが強調されている方
・皮膚のたるみ・小ジワは気にならない方
・目の下にキズアトを作りたくない方
ハムラとは?
ハムラ法には2つのステップで説明できます。1つ目のステップは、目周りに存在するTear trough ligament やOrbicularis retaining ligamentと呼ばれる靭帯を剥がし、靭帯を無効化すること。無効化することで、”靭帯シワ”が目立ちにくくなります。2つ目のステップは、靭帯剥がしで作成したポケットに、眼窩脂肪や眼窩隔膜を敷き詰めること。この移動によって、なだらかな下眼瞼ライン(オージーカーブ)が形成され、再発が予防されると言われています。

(左) TRL, ORLといった靭帯組織を剥離
(中) 眼窩隔膜を切開し、眼窩脂肪を同定
(右) 眼窩脂肪を尾側に固定
手術手順
①術前の状態。両方とも、目の下膨らみが目立っています。特に、内側から中央にかけての靭帯シワが確認できます。

②デザイン。青丸は、突出している眼窩脂肪をマーキングしています。その下の赤実線は靭帯の存在するエリアで、さらに下の斜線部は凹んで見えているエリアを示しています。静脈麻酔と局所麻酔の下、結膜切開からアプローチします。眼窩下縁を超えて靭帯組織を剥がしていきます。
③続いてTRL, ORLといった靭帯組織を剥離します。動画では、セッシが赤い実線を超えており、靭帯がしっかりと剥がされていることが確認できると思います。眼窩下縁より尾側にポケットを作成するイメージとも言えます。眼窩隔膜を切開し、眼窩脂肪を遊離させます。作成したポケットに眼窩脂肪を敷き込むように移動させて終了です。
④手術直後の状態です。麻酔と手術侵襲の影響で、目の下が強く腫れている状況となっています。なお、睫毛内反は認めておりません。
⑤手術後1週間の状態です。手術直後と比べると、全体的なむくみは改善してきました。右側は、白目が赤く染まる結膜下出血が出ています。見た目は痛々しいのですが、白目が赤く染まっているだけで痛みを含めた自覚症状はありません。原因としては、手術で眼瞼結膜を切開したことが挙げられます。
オススメしたい併用施術
裏ハムラのみでは、ほうれい線周りにある重みをまでリフトアップさせることは困難です。そこで、中顔面リフト+糸リフトを施行すると、さらに若返り効果を出すことが可能となります。また、ナノファット脂肪注入を行うと、色素沈着によるクマを改善させることが可能です。
術後について
術後3日間のクーリング、3日間のテーピングは大切です。1週間後くらいから、腫れは急速に引いてくるイメージとなります。また、術後の腫れが強いと、睫毛内反(睫毛が眼球に刺さる症状)となるリスクがあります。
まとめ
・施術時間 : 3時間
・ダウンタイム : 腫れ・内出血は約2週間。完成の1つの目安は3ヶ月です。
・主なリスク : 眼瞼外反、左右差、知覚鈍麻、キズアト、など
・麻酔 : 基本的には静脈麻酔 (局所麻酔でも可能)
・シャワーや入浴 : 創部以外は、24時間以降から可能。創部を直接濡らして良いのは術後3日目から。
症例写真

料金
通常価格は350,000円(静脈麻酔代+税込み)となります。しかし、今、8,9月キャンペーン中のため200,000円(静脈麻酔代+税込み)となり、糸リフト4本も付いてきます。
よくあるご質問
Q 顔表面への傷が気になるので、まぶた裏からのハムラ法を希望しています。表面からする場合とどう違うのでしょうか。
A 瞼の裏からのする方法を経結膜法、皮膚側から行う方法を経皮法と呼びます。経結膜法の最大のメリットは、皮膚側にキズがつかない点です。逆にデメリットは、弛んだ皮膚の切除ができないこと、手術視野が狭く操作が困難な点です。一方で、経皮法のメリットは、あまった皮膚を最後に切除することができる点と、視野が広く確実な操作がしやすい点です。逆にデメリットは、キズアトと外反のリスクと言えます。幸いなことに、目元の傷は将来的には非常にきれいに治りますので、目元の皮膚に傷がつくというデメリットはそれほど大きな問題ではないと考えております。
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