タトゥー除去
どんなタトゥーにも、込められた想いは様々であると思います。単純にカワイイから入れる以外にも、自分自身に対する戒めであったり、家族との絆であったりするでしょう。残念ながら、日本国内では、就職や公共施設利用の際には、タトゥーの壁が立ちはだかります。特に、見える部分にタトゥーがあるだけで、偏見を受けることすらあるのです。タトゥー除去は自由診療となるため、美容外科で主に扱う領域となっております。「タトゥーを取りたいけど、どういう方法があるの?」という疑問をお持ちの方は多いと思います。このページでは、タトゥー除去について詳しく解説していきたいと思います。
タトゥー除去法には3通り

タトゥー除去法には3通りあって、レーザーによる方法・切除縫合法・植皮術です。どの方法にもメリットとデメリットはあります。また、切除縫合法と植皮術は組み合わせることも可能です。以下で詳しく解説していきます。
レーザーによる方法
下北沢スキンクリニックでは、最新レーザーであるディスカバリーピコを用いてタトゥー除去します。レーザー光が熱に変わり、この熱が色素を破壊します。破壊された色素は、体内のマクロファージ(貪食細胞)により回収されるというメカニズムです。

治療の際には、輪ゴムでパチンとはじかれる程度の痛みを伴います。痛みの感じ方は様々なため、オプションとして表面麻酔・笑気麻酔・局所麻酔などを併用することが可能です。
レーザー法のメリットは、何といっても短いダウンタイム。レーザー照射されたエリアは、熱傷にならない限り、1週間以内の赤味および熱感を伴いくらいです。正常皮膚へのダメージは最小限に留めることができます。そして、熱傷となった場合でも、軽度であれば2週間程度で炎症は落ち着きます。
一方、レーザー法のデメリットは、ある程度薄くするまで時間を要することと、色による反応の違いがあることです。同一部位の照射であれば2か月以上空ける必要性があり、治療期間の目安は1年以上となるのです。また、黒・赤は得意としますが、その他の色(青・黄・緑・白・ピンクなど)には効きにくいことが特徴です。
切除縫合(局所皮弁含む)
下北沢スキンクリニックで最もオススメしたい方法は、この切除縫合法です。理由としては、ダウンタイムを短く、確実に除去できるからです。通常、抜糸は術後1週間後となります。キズアトは出来てしまうのですが、丁寧に縫合すれば、意外と綺麗に治癒するものです。
「縫合できないかも….」と思っても、局所皮弁したり、分割切除すると、縫合できるケースも多々あります。局所皮弁法とは、タトゥー周囲の正常皮膚を移動させて縫合する方法です。また、分割切除とは、何回かに分けてタトゥー切除縫合を繰り返す方法です。残念ながら、切除縫合(局所皮弁含む)は、タトゥーのカタチや部位に左右されます。タトゥーが大き過ぎたり、可動部位であると、適応外となってしまうこともあります。
切除縫合のデメリットは、あまり無いのですが、あえて書くのであればキズアトです。確実に除去できる代償としてのキズアトとして考えていただければと思います。

植皮
タトゥーを切除する際、通常は縫合できるサイズと形で切開しますが、物理的に難しいケースも多々あります。植皮術は、1度で除去してしまいたい方用に存在する方法で、大腿や腹部から採皮することが通常です。

SSC式タトゥー除去の特徴
- 切除縫合と植皮を組み合わせて、一度で完全切除
- 痛みに最大限配慮した麻酔法
- 縫合のプロである形成外科専門医・美容外科専門医が手術を担当
まとめ
- 施術時間:タトゥの大きさ、術式によって変動します
- ダウンタイム:タトゥの大きさ、術式によって変動します
- リスク:血腫、皮弁壊死、植皮片の生着不良、感染、水泡形成、醜状瘢痕など
- 麻酔:局所麻酔・表面麻酔・局所麻酔・笑気麻酔・静脈麻酔から選択
- シャワー・入浴:レーザーは制限なし。切除・植皮はシャワーのみ翌日夜から可能。
- 術後の注意点:術後24時間は、可能な限り安静にしてください。ドレーンを挿入した場合、翌日に抜去することがあります。
- 治療の有効性:タトゥーを除去することで、活動の幅を今まで以上に広げることができます。
質問
白斑(白抜け)のリスクは、高いですか?
白斑のリスクはありますが、ルールを守っていれば、低い確率ですみます。ルールとは、照射後の日焼け止め対策をすること・当てる間隔を2か月おきにすることです。
MRI検査をするためにタトゥーを取ります。どのような方法が良いですか?
MRI検査は、脳梗塞や各種腫瘍を発見するのに優れている機械。 一般臨床の場では、よく使われている手段ですよね。 MRI 検査を受けた経験のある人なら分かるはずですが、ガンガン音がするのは、強い磁場を発生しているためです。 この磁場が、タトゥー染料に使われている金属と反応すると、染料が熱に変わって火傷します。染料の成分が明らかでない場合には、タトゥーを除去することが必要になります。 除去手段にはレーザー・切除・植皮があるのですが、確実に消す必要があるため、切除・植皮が望ましくなります。
このページの監修医

院長
保坂宗孝
略歴
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2006年
東邦大学医学部医学科卒業、東邦大学医療センター佐倉病院形成外科 -
2011年
大阪回生病院形成外科 -
2017年
精神神経科 -
2020年
共立美容外科分院院長 -
2022年
ガーデンクリニック分院院長 -
2023年
ガーデンクリニック本院院長 -
2025年
下北沢スキンクリニック開院
資格
- 日本形成外科学会認定形成外科専門医
- 日本美容外科学科認定美容外科専門医(JSAPS)
- 精神保健指定医
所属学会
- 日本形成外科学会
- 日本美容外科学会(JSAS,JSAPS)
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