悪性腫瘍切除術+再建術
皮膚悪性腫瘍とは?
ズバリ、皮膚にできる癌です。癌なので、放置しておくと徐々に大きくなり、転移して、最終的には死に至ります。そのため、
- 癌を疑い
- 必要に応じて検査すること(デルマスコピー、切除生検)
が一番大切です。
さて、悪性腫瘍の原因って何でしょうか?
原因・種類
残念ながら、明確な原因は、解明されていません。
顔や頭に多発することから、日光による紫外線に長くさらされていることが原因の1つと推測されています。
他にも、外傷・熱傷などの慢性的な刺激・ヒトパピローマウイルスが原因になることもあります。
一口に皮膚悪性腫瘍といっても、いろいろな種類があります。その中でも、臨床的に多い2つに絞ると、
・基底細胞癌
・有棘細胞癌 (扁平上皮癌)
です。その他にも様々な腫瘍があります。

デルマスコピーで悪性を疑う場合、次に何をするべきでしょうか?
生検してもらおう
生検とは、腫瘍の一部を取り、病理学的に精査することを指します。切除した腫瘍を顕微鏡で観察することによって、確実に診断することができます。悪性を疑うポイントは、
- 色ムラがある
- 直径が6mm以上
- 時間とともにサイズが大きくなる
- 顔の中心部分
となります。
診断してもらう
癌で怖いのは、やはり転移です。レントゲン・CT・MRI で病期を確定します。さらに、どのタイプの皮膚癌なのか?どの病期なのか?により、治療方針が決まります。
治療について
基本的な治療は、原発巣を確実に切除することです。常に問題となる2点は、どれくらい切除するべきか?どこまで切り取れば再発せずに確実に取りきれるか?です。
腫瘍を十分に切除した後は、再建しなければなりません。切除範囲が小さければ、そのまま皮膚を縫合して終了する場合もあります。しかし、切除範囲が大きく縫合できない場合、植皮や皮弁が必要になります。体表面の手術ゆえ、見た目も考えて再建します。
リンパ節転移が明らかな場合には、まずはセンチネルリンパ節生検を行います。この上で、必要あればリンパ節郭清が行われます。なお、腫瘍の広がり方や種類によっては、抗癌剤を使用する化学療法・免疫療法・放射線療法を併用する必要があります。
最後に、予防について考えてみましょう。
日焼け止め対策が大切!
やはり、紫外線に無防備であることがダメです。常日頃から対策をしていきましょう。
<症例>

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