ワキガ手術 (皮弁法)

腋臭症(ワキガ)とは、臭いにより社会生活に問題を引き起こす遺伝性疾患 (ABCC11遺伝子)です。日本人の10人に1人が悩む、よくある病気と言えます。

どのような治療法があるのか?という点ですが、皮弁法・吸引法・ミラドライ・ビューホット・超音波法などが知られています。前者2個は保険内手術ですが、それ以外は自費治療となります。

ミラドライはマイクロ波・ビューホットはラジオ波が、皮膚深部で熱に変わり、その熱が汗腺を破壊するという機械です。両者とも素晴らしい機械なのですが、ワキには腋窩神経が存在し、マイクロ波やラジオ波による神経への影響は否定できません。当院では、神経に直接的なダメージを加えることのない、従来から行われており治療実績の多い皮弁法を採用しております。

ワキガ治療をオススメしたい方

強い体臭・洋服の黄ばみに悩んでいる方

アポクリン汗腺から分泌される分泌物が、主に強い体臭の原因となっています。ワキガ治療では、この汗腺を物理的に除去するので、強い体臭・洋服の黄ばみで悩んでいる方にはオススメです。

ワキ汗が多く、ベタベタしている方

エクリン汗腺から分泌される分泌物が、主にワキ汗の原因となっています。ワキガ治療では、この汗腺を物理的に除去するため、多汗で悩んでいる方にはオススメです。

ワキガ治療のメリット

嫌な臭いを抑え、洋服の黄ばみを減らすことができる

皮弁法では、物理的にアポクリン汗腺を除去することができます。このため、嫌な体臭は落ち着き、洋服に付着する黄ばみも改善します。

ワキ汗量を減らすことができる

皮弁法では、物理的にエクリン汗腺を除去することができます。このため、ワキ汗量は減少します。

SSCでのワキガ治療の特徴

片側ずつ行う、安全第一の手術

当院での手術は、治療実績の多い皮弁法で行います。皮弁法のリスクは、汗腺除去部の皮膚血流障害・血腫形成です。汗腺を除去すると、当然、皮膚の血行もダメージを受けます。そして、術後まもなくはジワジワと出血します。これらを放置してしまうと、最悪のケースでは、汗腺除去部の皮膚が壊死してしまいます。そこで、術後は、局所の安静と創部の圧迫が最も大切です。当院では、術後のリスクを最小限とするため、通常は片側ずつ手術を行います。

保険適用なので、低コストで治療を受けられる

ワキガの治療は、自費診療と保険診療に大きく分けられます。自費診療の場合、30-40万円ほどかかります(両側の場合)。一方、保険診療の場合、5万円ほど(両側の場合)です。

専門医が、手術からアフターケアまでトータルサポート

ワキの麻酔法は、どの方法で治療するにしても、全く同じです。自由診療で行う機械治療は、ダウンタイムは確かに短いですが、照射部全体が色素沈着として残る症例も多発しています。一方、皮弁法は、ダウンタイムは長めで、皮膚血流障害と血腫のリスクがあります。当院では、術後1週間の大切な時期は、できるだけ細やかに専門医が経過を診させていただきます。

 

臭いのメカニズムとは?

ワキ皮膚の解剖イメージ図

ワキの皮膚には、アポクリン汗腺・エクリン汗腺・皮脂腺が存在します。汗腺は、体温を一定に保ち、体内の老廃物や余分な水分を排出する役割を担っています。そして、皮脂腺は、皮膚や毛髪表面の保護や保湿する働きをしています。

ワキガ臭が発生するメカニズムについて解説した図

アポクリン汗腺から出る汗には脂肪酸が含まれます。脂肪酸は、皮膚表面の細菌によって分解され、3メチル2へキセノイン酸となり、これが臭うといわれています。ワキガの人はアポクリン汗腺が大きくて、その数も多く、分泌量も多い傾向があります。また、エクリン腺から汗が大量に出て、皮脂腺から分泌されると、これらが皮膚常在菌によって分解されます。この分解物もまた、悪臭の原因となってしまいます。

治療のターゲットを理解する

ワキガ治療における、治療のターゲット層に関する説明図。

治療のターゲット層は、全ての治療法で共通していて、真皮と皮下脂肪の境目になります(左の赤枠)。これは、この層にアポクリン汗腺とエクリン汗腺が集中しているからです。この赤枠エリアに存在する汗腺を切除または破壊すると、ワキガを改善させることができるのです。

治療

生活上での注意点

まずは以下に挙げる6つの注意点を改善した上で、治療(機械治療または手術治療)に臨むことが大切です。臭いを落ち着かせるためには、生活上での注意点を守りましょう。

①少なくとも1日1回シャワー浴び、ワキを石鹸洗浄する。

②日中、汗をかいたら、適宜ワキを拭く(皮膚の弱い方は注意)

③制汗剤は皮脂・細菌が落ち着いた上で使用する

④除毛する

⑤天然素材の衣類にする

⑥生活リズムを整える(食事・睡眠など)

皮弁法手術手順

皮弁法の手術手順に関する図
皮弁法の手術手順に関する図
皮弁法の手術手順に関する図
皮弁法の手術手順に関する図

①ワキの有毛部をマーキングします(アポクリン腺は、同部に存在します)。切開線は1本または2本ですが、マーキングしたサイズによります。

②局所麻酔をします。

③マーキング部の皮下脂肪組織、アポクリン腺を切除します。

④ドレーン挿入、タイオーバー固定、綿花圧迫、包帯固定をします。

次に、手術中の写真で解説します。特に注目したい画像は、汗腺除去した後は、白い真皮がはっきりと確認できている点です。

皮弁法の実際の写真
皮弁法の実際の写真
皮弁法の実際の写真
皮弁法の実際の写真

術後について

施術直後のワキは、綿花圧迫の上、包帯固定されている状態となります。通常、翌日(術後2日目)にドレーン抜去・術後5日目に綿花および包帯圧迫解除・術後7日目に抜糸という流れになります。キズアトと臭いチェックのため、少なくとも術後1ヶ月までは通院いただいております。

まとめ

・施術時間 : 約45分 (片側)

・ダウンタイム : 施術部の安静は必須で、約2週間程はワキを締めて生活することが大切です。

・主なリスク : 血腫、感染、皮膚壊死、色素沈着、など。

・麻酔 : 局所麻酔

・シャワーや入浴 : シャワーは翌日から可だが、創部を濡らすことは禁止。全身を洗えるのは抜糸後から。つまり、入浴は抜糸後からは可能。

料金

料金表ページをご参照いただくか、直接お問い合わせください。

よくあるご質問

ワキガの手術をすると、他の部位の汗が増えるのですか?

増えません。ETS(胸腔鏡下交感神経節遮断術)治療後には、治療対象の発汗が抑えられる代わりに他部位の汗が増えることがあります。この現象は代償性発汗と呼ばれています。

脱毛効果もあるのですか?

ごくわずかですが、脱毛効果が出ることがあります。皮弁法では、汗腺以外にも毛根や毛包にもダメージが加わるためと考えられています。

ワキ以外にも、ワキガはあるのですか?

乳輪・VIOにもワキガはあり、それぞれチチガ・スソガと呼ばれています。現在のところ、確立された安全な治療法はありません。

ワキガ手術の麻酔法は?

ワキガの手術は、通常、局所麻酔で行います。場合によって、笑気麻酔を併用することもあります。

汗は、完全に無くなりますか?

完全には無くなりません。ワキの皮膚には、水分も必要ですし、多汗が改善されるイメージ。アポクリン腺と同様に、全てのエクリン腺が破壊される訳ではない様です。

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当院は綺麗な内装で患者様がリラックスできる雰囲気となっています。またお通い易いように下北沢駅から徒歩1分の好立地にあります。
当院には医学博士や、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本形成外科学会認定形成外科専門医、日本美容外科学科認定美容外科専門医(JSAPS)、精神保健指定医などの専門医が在籍しています。そのため、あらゆる肌のお悩みや美容のお悩みに対応することができます。また当院の特徴としては保険診療だけでなく美容診療も行えるため、幅広いハイレベルな医療をご提供することが可能です。親しみやすいクリニックなので些細なお悩みでも一度ご相談にいらしていただければと思います。土曜日も診療しています。

住所

〒155-0031
東京都世田谷区北沢2-26-8
ウェルスクエアプラザ6階

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